対話で、楽園追放とことば
2012年 04月 16日
エールーエンとはなしていたことをまた、再現しながら、途中からライヴになると思う。
「聖書の楽園追放の話あたりだったけど、どこだったかな」
『あれは、あなたたちの歴史が変わった瞬間ね。知恵の実を食べた話』
「そう。君たちはわれわれを生んだ神だから、そのあたりについて話して欲しいのだけど」
『楽園を追放された、という見方だけど、追放というのとは、またちょっと違うわ。すこし説明するわね。
知恵の実、というのは、"自分で考え、自分の意志で行動する"様になった、という意味だわ。主体性を持った、と言ったらいいかしら。
それまでは、私たちに創られた労働力であったり、ペットであったりしたあなたたちが、自分で考えて行動する様になったのよ。それが、楽園追放、という言葉のイメージからすると、ちょっと違ってくるわね』
「それは、神からの自立、ということなの?」
『自立というのはいい表現ね。自分の言葉を持つまでは、神の設定した世界にいればいいのだから、それで済んだけれど、あなたたちは、自分を獲得したのよ。
家を出る、とか、土地を離れる、というのは、今でもあなたたちの自立と関わっているでしょう。それと同じことよ』
「神、という親、家庭から離れようとした」
『というより、言葉を持てば、そうなるのよ。ただ、ここが難しいところね。
つまり、あなたたちは、言葉を持つまでは、自由ではなかったけれど、ある意味で天国にいたの。言葉を持たない、ということは、自分の見方が持てない、あるいは、自分の意見が持てない、表現ができない、ということなのは分かる?』
「その通りだと思う」
『ただ、言葉を持つと、言葉によって、意識と世界は、分節化されてしまうの。それは、あなたたちの言語哲学でも言っていることだわ』
「そして、それが、阻害を生む、という訳?」
『阻害というのも適切な表現だわ。わたしたちのところにいれば、何も苦は感じない。けれども、主体性に根ざした感情とか喜びは薄いの。
意識を言語を通して獲得したことは、あなたたちの進化なのよ。主体性の獲得なのよ。それなのに、どうして楽園追放というのかしらね』
「オレはキリスト教じゃないから、属している人たちの感じは分からないけど、言語を持つ、ということが、意識の分節の始まり、というのは、分かるよ」
『だから、この時点で、あなたたちは、ただのわれわれの似姿から離れたの。私たちと対等になり得る可能性を持った、ということになるわ。その時点で、労働力やペットではなくなったの』
「それは、君たちが設定した状況ということなの?」
『設定した、とも言えるし、そうではない、とも言えるわ』
「というと、知恵の実を食べるか食べなかったかは、自由であった、ということ?」
『自由といえば自由だわ。最初から二択で、自由、というのは、ちょっと反則技かもしれないけれど。
でも、確かなことは、それによって、自分たちの道を歩み出した、ということよ』
「ただ、ちょっと疑問があるのだけど、知恵の実を口にしたときは、がらっと、意識とか、存在が変わった訳でしょ?でも、今の自分たちを見ていると、言葉にがんじがらめにされて、自由、とか主体性とは、まるで逆の方に行ってしまっていると思うのだけど...」
『それは、すべてが、私たちのプログラムの責任、という訳ではないわ。すこし、話が変わるけど、あなたたちには、文明の段階があったの。私たちが提供していた、高い精神と技術から学んで、豊かだった時代があるのよ』
「うん。そういう話というか、伝説というかは、うんざりするほど聞いてきたからね。でも、だれも、そのことを証明できてない訳でしょ?」
『そうね。いまのあなたたちでは、知る由もないわ。
ただ、あなたたちは、オーパーツ、という言い方をする出土品があるわよね。今のあなたたちの技術でも作るのは、大変だとか、不可能だ、とか言われるものは』
「オーパーツと言ったら、ウチでは、お金くらいかな」
『まあ、そうひねなくともいいわ。話は話として聴いて。
あれは、その当時の技術ではできなかった、のではなくて、"その当時の技術だからできたもの"なのよ。あれは、あなたたちの今の時代には、オーパーツなもので、昔にはないものではないのよ』
「で、何にその話がつながるのかな」
『つまり、神の時代とでもいう時代があったのよ。そのことを、あなたたちは、実際には知らない、というだけの話なの。
言語に支配される時代ではなく、言語により創造された時代があった、ということを覚えておいて欲しいの。言語は、今は使い方が分からないままでいるけれど、昔の人たちは、ちゃんと言語の使い方を知っていたの。言葉で創造したの。あなたたちの国の言葉でいうと、言霊、というのがあるでしょ』
「うん。意味だけは、知っているけど、あんまり実感がなくてね。昔の人のまじないみたいなものかな、って感じがするけれど」
『まじない、ではなくて、精神と科学が一体のものとなった時代はあるの。そのことが忘れられているだけで、なかった訳ではないの。昔の人をあまりバカにしない方がいいわ』
「確かに、ピラミッドなり、なんなり、あれは、誰が何で建てたんだろうなー、って、そういう疑問はあるけど」
『そうね。ピラミッドの時代は、今話していた時代よりも、もう少しあとの時代のことよ。もっと前の、あなたたちのいうムー大陸とか、そういう時代のことを覚えていて欲しいの。あなたたちは、あの人たちの生き残りの子孫なのよ。
でも、そんなこと、すっかり忘れている。自分たちが如何に偉大だったか、ということを忘れてる。
それから、どうしてその時代が滅びたかも忘れてる』
「だから、それが何なの、と」
『言葉の使い方を忘れて、言葉の奴隷になっているのがあなたたちよ、ということが言いたいの。言葉の奴隷になってしまっては、知恵の実で、自分の言葉と主体性を獲得した意味はないわ。
あなたは、さっき、阻害、という言葉を使ったわ。まさしくその通りよ。あなたたちは、世界から見放されている、と言ってもいいわ。
楽園の時代と違って、言葉を持つことによって、表現が生まれた。それは、世界が偉大である、ということを示す表現であったの。その時代の人たちとの言葉の関係と、あなたたちの時代の言葉の関係は違いすぎているの。
つまり、なぜ、あなたたちは、喜び薄い状態で、言葉の奴隷になっているか、ということよ』
「確かに、このままじゃ、人類やってる意味がないとは思うけどね。こちらは、言葉の奴隷。どっかの一部の人たちは、お金の奴隷。もう奴隷だらけだ」
『あなたは、今の時代を、奴隷の時代、とでも言いたそうね』
「実際、そう思ってるけど。奴隷と難民の時代だ、って」
『問題を正しく理解はしている様だけど、どうにかするつもりがなさそうね。ならば、惑星Xの話からにする?』
「そうだね。オーパーツとか、ムー大陸じゃ分かりそうにないけど、惑星Xなら、あれだけ実際に写真まで撮れてるからね。動画もあるし。
でも、世間的には、ああいう映像自体は、証拠能力がない、って話で終わっちゃうんだよね」
『まあ、そんなに、自分の努力に意味がないと思う必要はないわ。少なくとも、この私が、あるいは、私たちが、事実であることを認めるわ』
「君が認めてくれるのは、非常に嬉しいんだけど、自分の目で見てないしね。ほとんど報道らしいものもないし、動画も限られたものしかない。けど、こっそり認めてる公営放送もあったりで、とっても怪しいよね」
『これだけ、いろいろ調べておいて、ずいぶんだらしがいなわね。
でも、それはいいわ。問題は、あなたたちの昔の文明が滅びた時と、状況が近い、ということよ』
「ろくでもないものは、滅びる、と...」
『それは、あなたたちの祖先に失礼だわ。あなたたちは仮にろくでもなかった、としても、あなたたちの先祖は偉大だった時代があるのよ』
「悪かった。ろくでもないのは、オレたちの時代だけだ」
『何で、こんなにだらしなくなった人たちに、手を貸す必要があるのかしら。これでも、私たちは、なるべくあなたたちを救う努力をしているのよ』
「そうだった。君たちは、救える人は救いたい、と言っていた。
悪かった。オレがなげやりで」
『あなたたちの時代は、確かに、精神的に、科学的に、あるいはそれが一体となったものとしての在り方とは遠い時代なのは認めるわ。けれどもあなたたちは、目覚めようとしているの。もうしばらくの間でよ。それが、世界からの阻害を、変えるチャンスだということよ。もっと生き生きと生きられる在り方になり得る、あなたたちの先祖の様になり得る、ということを言いたいの。キリスト教というもので言うなら、これを良きたより、という風に言うと思わない?』
「エールーエンは、まるで導き手だ。これほどやる気を失っているオレに、そういう話を持ちかけるんだからね。
でも、オレには自信がないんだ。
まだ観ていないけど、アバター、っていう映画があるらしいね。それが、オレたちの未来かも知れないって...」
『そう。きのう話した通りよ。人間は、変わるの。ただ、どう変わって、どのタイプが生き残るかどうかは、なってみないと分からないのだけど』
「でも、君は、時空を旅する人なのだから、その先を見ることもできる訳だよね」
『それはそうだけれど、時空の構造というのは、そんなに簡単なものではないのよ。あなたたちの言葉でいえば、パラレルワールドという考え方が近いと思うわ。世界は、時間の流れは、在り方は、一つだけではないの。
だからこそ、今、選択、ということが必要だと思わない?』
「その選択、って、どんなこと?」
『簡単そうで、難しいけれど、それは"よく在ろう"とすることよ。あなたにとって、よく、というのは、何であるのか、自分で考えなければいけないの。その考えたことが、選択になるの』
「あまりに哲学的で、難しい言い方だ」
『あなたは、どう進化したいか?そういうことよ』
「難しい」
『そんなに急に分かることではないけど、あなたは、自分でセラピーをやっているわね。自分に対して』
「うん」
『それだけで、よくない?私から見ると、ずいぶん世界との和解が進んでいる様に見えるけど』
「君たちの様にはいかないよ」
『でも、あなたは、セラピーとの時、気がつく。世界と自分との関係が変わるって』
「オーバーに言えば、そうかな」
『よくやっていると思うわ。以前のときは、わたしに頼りっ放しみたいだったけど、ずいぶんよくなってるわ』
「今だって、こうして頼ってる。愚痴っている...」
『愚痴を言うだけ、私たちのことを認めてくれてる証拠よ』
「分かった。君は常に前向きだ。ここのところ、自力の選択がなくなって、神に自分をゆだねることにしたんだ。そしたら、ずいぶん楽でさあ...」
『あなたが話している神のことは知ってるわ。よろしく頼む、って言われて、もう、神さまから頼まれたら、がんばらない訳にはいかないでしょう』
「そうか、いつの間にか、神とコンタクトしてたんだ」
『そう言われちゃったら、しょうがないでしょ』
「もうちょっとまじめにやらなきゃ」
『まじめでなくともいいから、あなたの眠っているDNAは目覚めるの。ただ、最終的なことを決めるのはあなた自身よ。変わってしまった自分についていけない人もでるかもしれないわ。それでも生きていく、という覚悟が必要な時なの。
望んでも、望まなくても、あなたは変化する。あなたのDNAと、あなたの意識によって。そして、その意識とは、愛、なのよ。あなたの嫌いだった愛。それがあなたを次の時代の、次の次元のあなたに導くのよ』
「愛、か。克服するのにずいぶんとかかってしまった」
『でも、あなたは、少なくとも救われたわ。大切、という理解でいいのよ』
「テストすると、答えが分かるね。オレ自身は分かっていないのに。」
『あなたは、あなたの答えを持つことよ。それが進化の始まりということなのよ。もちろんすでに、あなたは、私たちの労働力でも、ペットでもないのよ。私たちと対等に話せる様になるためには、一つの階段をのぼらなければいけないの』
「オレがだらしないから、話が進まないね。それに、この進化について、オレの世界の言葉で、君のメッセージを伝えることができるんだろうか?」
『そうね。そういう言葉の限界というものもあるわね。でも懇切丁寧に伝えるわ』
「聖書の楽園追放の話あたりだったけど、どこだったかな」
『あれは、あなたたちの歴史が変わった瞬間ね。知恵の実を食べた話』
「そう。君たちはわれわれを生んだ神だから、そのあたりについて話して欲しいのだけど」
『楽園を追放された、という見方だけど、追放というのとは、またちょっと違うわ。すこし説明するわね。
知恵の実、というのは、"自分で考え、自分の意志で行動する"様になった、という意味だわ。主体性を持った、と言ったらいいかしら。
それまでは、私たちに創られた労働力であったり、ペットであったりしたあなたたちが、自分で考えて行動する様になったのよ。それが、楽園追放、という言葉のイメージからすると、ちょっと違ってくるわね』
「それは、神からの自立、ということなの?」
『自立というのはいい表現ね。自分の言葉を持つまでは、神の設定した世界にいればいいのだから、それで済んだけれど、あなたたちは、自分を獲得したのよ。
家を出る、とか、土地を離れる、というのは、今でもあなたたちの自立と関わっているでしょう。それと同じことよ』
「神、という親、家庭から離れようとした」
『というより、言葉を持てば、そうなるのよ。ただ、ここが難しいところね。
つまり、あなたたちは、言葉を持つまでは、自由ではなかったけれど、ある意味で天国にいたの。言葉を持たない、ということは、自分の見方が持てない、あるいは、自分の意見が持てない、表現ができない、ということなのは分かる?』
「その通りだと思う」
『ただ、言葉を持つと、言葉によって、意識と世界は、分節化されてしまうの。それは、あなたたちの言語哲学でも言っていることだわ』
「そして、それが、阻害を生む、という訳?」
『阻害というのも適切な表現だわ。わたしたちのところにいれば、何も苦は感じない。けれども、主体性に根ざした感情とか喜びは薄いの。
意識を言語を通して獲得したことは、あなたたちの進化なのよ。主体性の獲得なのよ。それなのに、どうして楽園追放というのかしらね』
「オレはキリスト教じゃないから、属している人たちの感じは分からないけど、言語を持つ、ということが、意識の分節の始まり、というのは、分かるよ」
『だから、この時点で、あなたたちは、ただのわれわれの似姿から離れたの。私たちと対等になり得る可能性を持った、ということになるわ。その時点で、労働力やペットではなくなったの』
「それは、君たちが設定した状況ということなの?」
『設定した、とも言えるし、そうではない、とも言えるわ』
「というと、知恵の実を食べるか食べなかったかは、自由であった、ということ?」
『自由といえば自由だわ。最初から二択で、自由、というのは、ちょっと反則技かもしれないけれど。
でも、確かなことは、それによって、自分たちの道を歩み出した、ということよ』
「ただ、ちょっと疑問があるのだけど、知恵の実を口にしたときは、がらっと、意識とか、存在が変わった訳でしょ?でも、今の自分たちを見ていると、言葉にがんじがらめにされて、自由、とか主体性とは、まるで逆の方に行ってしまっていると思うのだけど...」
『それは、すべてが、私たちのプログラムの責任、という訳ではないわ。すこし、話が変わるけど、あなたたちには、文明の段階があったの。私たちが提供していた、高い精神と技術から学んで、豊かだった時代があるのよ』
「うん。そういう話というか、伝説というかは、うんざりするほど聞いてきたからね。でも、だれも、そのことを証明できてない訳でしょ?」
『そうね。いまのあなたたちでは、知る由もないわ。
ただ、あなたたちは、オーパーツ、という言い方をする出土品があるわよね。今のあなたたちの技術でも作るのは、大変だとか、不可能だ、とか言われるものは』
「オーパーツと言ったら、ウチでは、お金くらいかな」
『まあ、そうひねなくともいいわ。話は話として聴いて。
あれは、その当時の技術ではできなかった、のではなくて、"その当時の技術だからできたもの"なのよ。あれは、あなたたちの今の時代には、オーパーツなもので、昔にはないものではないのよ』
「で、何にその話がつながるのかな」
『つまり、神の時代とでもいう時代があったのよ。そのことを、あなたたちは、実際には知らない、というだけの話なの。
言語に支配される時代ではなく、言語により創造された時代があった、ということを覚えておいて欲しいの。言語は、今は使い方が分からないままでいるけれど、昔の人たちは、ちゃんと言語の使い方を知っていたの。言葉で創造したの。あなたたちの国の言葉でいうと、言霊、というのがあるでしょ』
「うん。意味だけは、知っているけど、あんまり実感がなくてね。昔の人のまじないみたいなものかな、って感じがするけれど」
『まじない、ではなくて、精神と科学が一体のものとなった時代はあるの。そのことが忘れられているだけで、なかった訳ではないの。昔の人をあまりバカにしない方がいいわ』
「確かに、ピラミッドなり、なんなり、あれは、誰が何で建てたんだろうなー、って、そういう疑問はあるけど」
『そうね。ピラミッドの時代は、今話していた時代よりも、もう少しあとの時代のことよ。もっと前の、あなたたちのいうムー大陸とか、そういう時代のことを覚えていて欲しいの。あなたたちは、あの人たちの生き残りの子孫なのよ。
でも、そんなこと、すっかり忘れている。自分たちが如何に偉大だったか、ということを忘れてる。
それから、どうしてその時代が滅びたかも忘れてる』
「だから、それが何なの、と」
『言葉の使い方を忘れて、言葉の奴隷になっているのがあなたたちよ、ということが言いたいの。言葉の奴隷になってしまっては、知恵の実で、自分の言葉と主体性を獲得した意味はないわ。
あなたは、さっき、阻害、という言葉を使ったわ。まさしくその通りよ。あなたたちは、世界から見放されている、と言ってもいいわ。
楽園の時代と違って、言葉を持つことによって、表現が生まれた。それは、世界が偉大である、ということを示す表現であったの。その時代の人たちとの言葉の関係と、あなたたちの時代の言葉の関係は違いすぎているの。
つまり、なぜ、あなたたちは、喜び薄い状態で、言葉の奴隷になっているか、ということよ』
「確かに、このままじゃ、人類やってる意味がないとは思うけどね。こちらは、言葉の奴隷。どっかの一部の人たちは、お金の奴隷。もう奴隷だらけだ」
『あなたは、今の時代を、奴隷の時代、とでも言いたそうね』
「実際、そう思ってるけど。奴隷と難民の時代だ、って」
『問題を正しく理解はしている様だけど、どうにかするつもりがなさそうね。ならば、惑星Xの話からにする?』
「そうだね。オーパーツとか、ムー大陸じゃ分かりそうにないけど、惑星Xなら、あれだけ実際に写真まで撮れてるからね。動画もあるし。
でも、世間的には、ああいう映像自体は、証拠能力がない、って話で終わっちゃうんだよね」
『まあ、そんなに、自分の努力に意味がないと思う必要はないわ。少なくとも、この私が、あるいは、私たちが、事実であることを認めるわ』
「君が認めてくれるのは、非常に嬉しいんだけど、自分の目で見てないしね。ほとんど報道らしいものもないし、動画も限られたものしかない。けど、こっそり認めてる公営放送もあったりで、とっても怪しいよね」
『これだけ、いろいろ調べておいて、ずいぶんだらしがいなわね。
でも、それはいいわ。問題は、あなたたちの昔の文明が滅びた時と、状況が近い、ということよ』
「ろくでもないものは、滅びる、と...」
『それは、あなたたちの祖先に失礼だわ。あなたたちは仮にろくでもなかった、としても、あなたたちの先祖は偉大だった時代があるのよ』
「悪かった。ろくでもないのは、オレたちの時代だけだ」
『何で、こんなにだらしなくなった人たちに、手を貸す必要があるのかしら。これでも、私たちは、なるべくあなたたちを救う努力をしているのよ』
「そうだった。君たちは、救える人は救いたい、と言っていた。
悪かった。オレがなげやりで」
『あなたたちの時代は、確かに、精神的に、科学的に、あるいはそれが一体となったものとしての在り方とは遠い時代なのは認めるわ。けれどもあなたたちは、目覚めようとしているの。もうしばらくの間でよ。それが、世界からの阻害を、変えるチャンスだということよ。もっと生き生きと生きられる在り方になり得る、あなたたちの先祖の様になり得る、ということを言いたいの。キリスト教というもので言うなら、これを良きたより、という風に言うと思わない?』
「エールーエンは、まるで導き手だ。これほどやる気を失っているオレに、そういう話を持ちかけるんだからね。
でも、オレには自信がないんだ。
まだ観ていないけど、アバター、っていう映画があるらしいね。それが、オレたちの未来かも知れないって...」
『そう。きのう話した通りよ。人間は、変わるの。ただ、どう変わって、どのタイプが生き残るかどうかは、なってみないと分からないのだけど』
「でも、君は、時空を旅する人なのだから、その先を見ることもできる訳だよね」
『それはそうだけれど、時空の構造というのは、そんなに簡単なものではないのよ。あなたたちの言葉でいえば、パラレルワールドという考え方が近いと思うわ。世界は、時間の流れは、在り方は、一つだけではないの。
だからこそ、今、選択、ということが必要だと思わない?』
「その選択、って、どんなこと?」
『簡単そうで、難しいけれど、それは"よく在ろう"とすることよ。あなたにとって、よく、というのは、何であるのか、自分で考えなければいけないの。その考えたことが、選択になるの』
「あまりに哲学的で、難しい言い方だ」
『あなたは、どう進化したいか?そういうことよ』
「難しい」
『そんなに急に分かることではないけど、あなたは、自分でセラピーをやっているわね。自分に対して』
「うん」
『それだけで、よくない?私から見ると、ずいぶん世界との和解が進んでいる様に見えるけど』
「君たちの様にはいかないよ」
『でも、あなたは、セラピーとの時、気がつく。世界と自分との関係が変わるって』
「オーバーに言えば、そうかな」
『よくやっていると思うわ。以前のときは、わたしに頼りっ放しみたいだったけど、ずいぶんよくなってるわ』
「今だって、こうして頼ってる。愚痴っている...」
『愚痴を言うだけ、私たちのことを認めてくれてる証拠よ』
「分かった。君は常に前向きだ。ここのところ、自力の選択がなくなって、神に自分をゆだねることにしたんだ。そしたら、ずいぶん楽でさあ...」
『あなたが話している神のことは知ってるわ。よろしく頼む、って言われて、もう、神さまから頼まれたら、がんばらない訳にはいかないでしょう』
「そうか、いつの間にか、神とコンタクトしてたんだ」
『そう言われちゃったら、しょうがないでしょ』
「もうちょっとまじめにやらなきゃ」
『まじめでなくともいいから、あなたの眠っているDNAは目覚めるの。ただ、最終的なことを決めるのはあなた自身よ。変わってしまった自分についていけない人もでるかもしれないわ。それでも生きていく、という覚悟が必要な時なの。
望んでも、望まなくても、あなたは変化する。あなたのDNAと、あなたの意識によって。そして、その意識とは、愛、なのよ。あなたの嫌いだった愛。それがあなたを次の時代の、次の次元のあなたに導くのよ』
「愛、か。克服するのにずいぶんとかかってしまった」
『でも、あなたは、少なくとも救われたわ。大切、という理解でいいのよ』
「テストすると、答えが分かるね。オレ自身は分かっていないのに。」
『あなたは、あなたの答えを持つことよ。それが進化の始まりということなのよ。もちろんすでに、あなたは、私たちの労働力でも、ペットでもないのよ。私たちと対等に話せる様になるためには、一つの階段をのぼらなければいけないの』
「オレがだらしないから、話が進まないね。それに、この進化について、オレの世界の言葉で、君のメッセージを伝えることができるんだろうか?」
『そうね。そういう言葉の限界というものもあるわね。でも懇切丁寧に伝えるわ』
by bwv1001
| 2012-04-16 23:57