あるクラリオン星人のと対話


by bwv1001

彼女と雑多な話

 「このまえ、君は、オレに合わせて、惑星Xの話から入ろうとしてくれたんだよね」

 『そう。これがこのしばらくの期間の最大の問題ね。数年前から、あなたの調べた通り、あなたの星は、惑星Xの影響下にあるのよ。

 あなたの国では、ちゃんと報道されていない様だけど、異常気象や天災が続くのは、この星の影響なの』

 「それは調べてはみたけど、立証はできない問題だね。でも、木星の四倍もある星だから、影響するのは当然のこととは思うけどね」

 『でも、太陽に較べたら、大きな影響ではないわ。問題は、太陽と惑星Xとその他の惑星との関係にあるの。

 あなたも知っている通り、太陽は、太陽系に圧倒的な影響を持っているわ。質量もエネルギーも、まるで違っているわ。

 ただ、太陽が、他の星の影響を受ける、ということもあるわ。一方的に太陽の影響がある訳ではなくて、相互作用がある、ということよ』

 「でも、太陽に較べたら、惑星Xだって、そうとう小さいでしょ?」

 『確かにそうよ。でも、あななたちは、花粉の影響でくしゃみをしてしまうわね。あなたも調べた通り、惑星Xの影響で、太陽がくしゃみをする、というのが、今回の太陽フレアだわ』

 「でも、そういう比喩でいうと、もの凄いとんでもないことになりそうなんだけど」

 『あなたの言う通りよ。とんでもないことになっているの。

 あなたたちの星のプレートとか、もちろん影響を受けているわ。あなたの国の大震災だって、その始まりの一つにしか過ぎないの。

 この前、あなたたちより偉大だった、あなたたちの先祖のことを言いかけたわね。ご先祖が滅びたのは、惑星Xの影響があるのよ』

 「偉大な文明というと、どうも想像がつかないけれど、確かに、オレのいる国にも、海の中に、どう考えても、人間が造ったとして思えない岩の建造物があるよね」

 『そう。それは、その遺跡、ということよ。その遺跡と、過去の文明の関係は、あなたたちでは立証できないかもしれないけど、あの遺跡が、人間の手で造られた、と考える方が自然なことは分かるわよね』

 「うん。あれが、偶然に自然の力でできるとは思わないけどね」

 『そうでしょ。あなたたちが、その姿で宇宙のここにいる、というのも、よく考えれば不思議なことでしょう。あなたたちの様に生命体、もちろん、私たちもそうだけれど、それが、偶然にできる、ということは、確率的にいうと、異常に少ない確率になるわ。宇宙が始まって、例えば、あなたの世界の自動車が自然にできる、と考えることは、ちょっと無理があるでしょう?それとおなじよ』

 「うん。確かに、あの建造物には、何らかの意志がはたらいていないと、できない、というのは想像はつくけれど」

 『それと同じで、生命だってそうよ。あなたたちの技術では、細胞一個さえつくることはできないでしょう?

 私たちだって、遺伝子操作で、あなたがたを造り出すことはできても、何もないところから、細胞を造り出すことは、まだできないのよ』

 「エールーエンの星って、科学も精神も、オレたちより優れている訳でしょ?それでも、細胞をつくることはできないんだね」

 『そう。私たちは、あなたたちから見ると、かなり進んだ姿に見えるかもしれないけど、生命を何もないところから造ることはできないの。

 そう考えたら、あなたは、宇宙には、宇宙自身か、あるいは、何者かの意志が、生命や天体を造り出している、と考えることはできないかしら』

 「オレは、神を否定する立場じゃなかったけど、そういう存在が絶対いる、とも言えなかったんだ。何しろ会ってなかったからね。

 でも、今のオレは、君とも話せるし、神とも話せる。桜の樹や、虫さんとも話せる様になったし、もちろん、にゃんこさんとも話せる様になった。

 だから、生命って、繋がっているんじゃないか、という気がするんだよね」

 『惑星Xの話からは離れてしまったけれど、あなたの、生命は繋がっているんじゃないか、という発想はいい感覚よ』

 「でも、オレは、それでも自身なくてね。確かに、いろんな存在が話してくれるけど、特に、神とのことは気になるんだよね。

 エールーエンにいちばん近い神は、オレたちの神より、もっと身近だ、というし、オレが、神に聴いてみたら、神にも段階があって、ヒエラルキーの様になっていて、最後は光の粒の様なものになってしまう、って、言ってたんだ」

 『よくそこまで話ができたわね』

 「うん。オレも自分のことがよく分かってないんだけど、オレの国は、神さまは一人、って発想をしないから、その神に、他にもいろんな神がいるんですか、って聴いたら、そういう話をしてくれたんだ」

 『でも、そのことを確かめられないことに、あなたは、自信をなくしているのね。でも、私だって、神さまのお顔を拝見したことはないのよ。

 ただ、私とあなたとの関係と同じで、神さまは、常に、それぞれの存在に寄り添っているの』

 「昔、ある映画で、天使が出てくるんだ。人間には天使のことが見えない。でも、彼らは人間の側にいて、いろいろ話を聴いたり、心を読んだりしているんだ」

 『そう。私は、神になったことがないから分からないけど、あなたと、私、そして、私と、私の神さま、そして、その神さまの神さま、という様な無限のつながりがあるのだと私は思っているわ』

 「でも、君たちは、オレたちの神なんでしょ。でも、そのことを知っている人は、多分ほとんどいない。どうしてオレに返事をしてくれたの?」

 『言ったでしょ。真理は、問えば、明らかになる、って。

 あなたは私に呼びかけてくれた。だから、答えたの』

 「じゃあ、他の人が、呼びかけたら、やっぱり、答えるの?」

 『もちろん、答えるわ。でも、これは残念なことだけれど、答えても、それに気がついてくれる人が少ないの。

 多分、それは、意識の状態によるのだと思うわ。

 あなたは、この日記の最初で、"空洞"と言ったわよね。その空洞の状態を、そのままにしておける人というのは、今のところ少ないの。

 人間って、空洞を埋めないといけないと思ってしまう存在の様ね。空洞を怖れている、という言い方の方が適切かしら』

 「確かに、普通の人は、空洞を怖れているらしい。それを埋めようと思って、例えば、お酒を呑んだり、たくさん食べたり、電話をしたり、何か、そんな感じなんだ」

 『それは、あなたたちの精神のレヴェルの問題ね。そこにあるものを、あるがままに見る、ということができないことと、空洞を埋めてしまう、というのは、実は同じ精神の在り方だと思うわ』

 「オレたちの社会では、空洞なんてことは、社会にいたら、役にもたたないし、仕事のときにそんな状態でいられたら困るし、あんまり大事にされていないんだ」

 『でも、あなたの場合は、昔から、あるがままを見たい、と思っていた訳ね』

 「そうだった。君は、オレのことをずっと見てくれていたんだもんね。オレは昔から、あるがまま、とか、赤いものが赤く見える、とか、そういうことを価値にしていたんだ」

 『長年のその努力が実を結んだ、という訳ね。

 でも、確かにあなたたちは、あるがまま、を求めている人がそれなりにいるのだけど、その状態を欲してしまっては、欲することが、せっかくの空洞を埋めてしまうことになるわ』

 「昔、禅、という方法の弟子を志願した人も、しばらく入門させてもらえなかったという話があってね。ある時、許されたんだ。そのとき、マスターが、"お前は、ずっとお椀がいっぱいに満たされている状態だったから、入門させなかった。今は空になっているから、入門を許す"って、言われたらしい」

 『そういう文化はあなたたちにはあるのにね。もっと、日常の中からそういうことを感じ取れないのかしら。

 私たちの星では、子供の頃から、創造したり、感じたり、ということをマスターから指導されていたのよ。

 あなたたちは、お金の数え方から入門したりするわね。それはずいぶん大きな違いだと思うわ』

 「確かに、お金の数え方から入るのと、創造や感覚から入るのでは、教育、という意味では大きな違いだね」

 『でも、いま言った"教育"というのは、正確な言い方ではないの。そうではなくて、私たちは、それぞれ、すでに宇宙を知っていて、その知っていることを思い出させる様にする、というやり方をするの。

 新しいことを付け加える、というのが、多分あなたたちの教育、なんだと思うけれど、それは、"自分は何もしらない"と教え込まれているのと同じことよ。時間があれば、そこから変えていけばいいのだけれど、今はもう時間がないのよ。

 だから、こんな話をしているのだけど』

 「惑星Xの話になる筈だったのに、ずいぶん違うところに来ちゃったね」

 『でも、それはそれでいいの。今話したことは、ある意味では、惑星Xの話より、本質的な話だと思うわ』

 「君がそういう風にガイドしてくれたの?」

 『そういうことではないわ。ただ、あなたの言う"いま、ここ"ということは、こういうことよ。生き生きとして話すというのは、大事なことだわ。』
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by bwv1001 | 2012-04-19 22:19